【執筆者】ななほし結婚相談所　代表　柳原 直弥

「もう終わったと頭ではわかっているけど、気持ちがついてこない」
「またLINEしたくなる。声が聞きたくなる。写真も消せない…」

そんなふうに、別れた相手に対する“未練”に苦しんでいませんか？

長く付き合った元恋人、タイミングが合わなかった相手、突然別れを告げられたケース…。
恋愛に終止符が打たれた後も、気持ちだけがそこに残ってしまうのは、誰にでも起こりうることです。

この記事では、未練が残る理由と心理を紐解きながら、心の整理法・断ち切るための具体的なステップ・新たな一歩の踏み出し方まで、専門的視点から解説します。

「前を向きたいけど、どうすればいいかわからない」
そんな方が、自分自身を取り戻し、再び幸せに向かって進んでいけるようになるためのヒントが詰まっています。

「忘れたいのに、なぜ忘れられないのか？」
ここを理解することが、断ち切る第一歩になります。

1.1 脳は「過去の快楽」に執着する

未練の正体のひとつは、「記憶の美化」です。
人の脳は、過去の良かった記憶を残し、嫌だったことは薄く処理してしまう性質があります。

• 「あのとき一緒に食べた料理、美味しかったな」

• 「旅行のあの夜、本当に幸せだった」

• 「落ち込んでいた時、あの人が寄り添ってくれた」

これらの“良い記憶”は、別れた後にも脳内で繰り返し再生され、快楽物質（ドーパミン）を再び分泌させます。
そのため、まるで中毒のように相手を思い出してしまうのです。

1.2 自己肯定感が傷ついている

「なぜ自分は選ばれなかったのか」
「自分には魅力がなかったのかもしれない」

このように、別れをきっかけに自尊心が傷つき、未練という形で「過去の自分にしがみつく」ことで、自己否定から目を逸らしている場合もあります。
特に、自分から別れを告げられた場合や、一方的な終わりだった場合に強くなりやすい傾向です。

1.3 「未練＝愛」だと誤解している

多くの人が、未練を「まだ好きな証拠」だと捉えがちです。
しかし、未練は「執着」や「依存感情」であることがほとんどです。

本当の愛は、「相手の幸せを願える」感情。
未練は、「自分の気持ちを叶えたかった」という願望です。
この違いを知ることで、心の整理は加速します。

「忘れたいのに、思い出してしまう」
「もう終わったとわかっていても、LINEを見返してしまう」

その気持ち、とてもよくわかります。
未練を断ち切るには、「時間が解決する」だけでは足りません。
意識して行動することで、脳と思考を“リセット”する必要があります。

ここでは、実際に多くの方が効果を感じている6つのステップをご紹介します。

ステップ①：思い出に「物理的な整理」をつける

人は視覚情報から感情を喚起されます。
元恋人とのLINE、写真、プレゼント、SNSの投稿、思い出の品…。

それらが日常の中にある限り、心は過去に引き戻され続けます。
まずは、物理的な接点を整理するところから始めましょう。

• LINE履歴を削除 or 非表示にする

• プレゼント・手紙などは処分 or 箱に入れて封印する

• SNSのフォローを外す or ミュート設定にする

これだけで、日常の“ふとした瞬間に思い出す”を減らすことができます。

ステップ②：「過去に戻りたい」気持ちを書き出す

「戻りたい」「やり直せたら」という思いは、心の中に閉じ込めておくほど強くなります。

そこで、あえて紙に書き出してみてください。

• 相手のどこが好きだったのか？

• 何が未練となっているのか？

• 自分が失って辛いと感じるのは何か？

そして、今の現実に戻ってくる言葉を添えて締めくくるのがポイント。

「でも、あの人は私を選ばなかった」
「過去には戻れない。私は未来に進む」

そうすることで、書き出した感情が昇華され、少しずつ冷静さを取り戻していけます。

ステップ③：恋愛以外の「今の幸せ」を増やす

未練が強くなるとき、それは“他に満たされるものがない”ときです。
恋愛以外に、自分を笑顔にしてくれるものを増やしましょう。

• 好きな趣味に時間を使う

• 美味しいものを食べる

• 自分のためにファッションや美容に投資する

• 信頼できる人とたくさん話す

「恋愛＝人生のすべて」ではありません。
日々の小さな幸福に目を向けることで、心の隙間は自然と埋まっていきます。

ステップ④：「別れて正解だった理由」を探す

意外とやっていないのがこれ。
未練を断ち切れないときは、相手の良い面ばかりが思い出されます。

でも実際、別れたということは、**何かしら「合わなかった理由」や「許せなかったこと」**があるはずです。

• 自分の気持ちを大事にしてくれなかった

• 将来の話から逃げていた

• モラハラ・束縛・不誠実な行動があった

頭ではわかっていたのに、心が見て見ぬふりをしていた部分があれば、今こそ向き合いましょう。
「別れてよかった」と納得できる瞬間が、未練に終止符を打つきっかけになります。

ステップ⑤：第三者と話すことで“客観視”する

自分一人で考えていると、どうしても思考がループしてしまいます。
「私が悪かったのかも」「やっぱり戻りたい」などの感情が渦巻くと、判断が曇ってしまうのです。

そんなときこそ、信頼できる人に話してみましょう。
可能であれば、恋愛相談のプロ（結婚相談所のカウンセラーなど）に相談するのもおすすめです。

• 他人の視点で「冷静な意見」がもらえる

• 感情を整理することで思考がクリアになる

• 自分が無意識にこだわっている部分に気づける

話すことは、“浄化”にもつながります。

ステップ⑥：「新しい出会い」が最も効果的な特効薬

忘れられないのは、今の心の中に「その人しかいない」から。
だったら、“新しい人”に出会えば良いのです。

もちろん、「すぐ恋人を作れ」と言いたいわけではありません。
でも、未来に希望を感じられる出会いがあるだけで、人の心は驚くほど前を向きます。

婚活、イベント、趣味の場、SNSでもOK。
出会いの形は何でもいいから、「また誰かを好きになる可能性」があることを思い出してみてください。

ここまでやっても、「それでも、どうしても忘れられない…」という方へ。
一気に断ち切れないときの、“裏ワザ”的な対処法をご紹介します。

方法①：「あえて未練を味わい尽くす」

これは逆説的ですが、「もうやめたい」と思いながら我慢しすぎると、逆に気持ちは燃え上がってしまいます。

そこで、あえて1日だけ“思いっきり思い出に浸る日”を作るという方法もあります。

• 思い出の音楽を聴く

• 写真やLINEを見返す

• 相手との日々を紙に書き出す

そして、次の日には「思い出ボックスに封印」する。
感情を抑え込むのではなく、向き合って、しっかり手放すステップです。

方法②：「未練」を“成長の材料”に変える

どうしても忘れられないなら、「あの恋から何を学んだか？」を考えてみましょう。

• どんな自分に気づけたか？

• どんな相手と合わないとわかったか？

• 次はどんな関係を築きたいと思ったか？

未練は、「終わり」ではなく、「学びの証」です。
そこに意味を見つけられた瞬間、心は過去に縛られなくなります。

方法③：「未来の自分」から手紙を書く

最後におすすめしたいのは、「1年後の自分」になりきって、今の自分に手紙を書くこと。

「あのときは辛かったね。でも、よく乗り越えたね」
「今の私は、ちゃんと新しい幸せを手に入れてるよ」
「あの経験があったから、今の私があるんだと思えるよ」

これを読んだ自分は、不思議と前向きな気持ちになります。
“未来からの手紙”は、あなたにとって最高の応援になります。

未練を断ち切ったからといって、すぐに恋愛・結婚に飛び込まなければいけないわけではありません。
でも、気持ちが落ち着き、「次こそは本当に大事にし合える関係を築きたい」と思えたときは、それがチャンスです。

そのために、以下の準備をしておきましょう。

1. 今の「理想像」を明確にする

過去の恋愛が終わった今こそ、「次はどんな相手と、どんな関係を築きたいか」を書き出すことが重要です。

• 優しさより行動力が欲しい

• 趣味やライフスタイルが合う人がいい

• お金の価値観が近い人が良い…など

未練に支配されていたときは、「その人しかいない」と思っていたかもしれません。
でも冷静になって考えれば、「もっと合う人がいる」と気づくことができます。

2. 恋愛・結婚への優先順位を再確認する

「いつまでに結婚したいのか」「何を大事にしていきたいのか」を再確認してみましょう。

• 1年以内に結婚したいのか？

• まずはお付き合いから始めたいのか？

• 自然体でいられることを最優先したいのか？

ここが明確になると、恋愛の進め方や婚活の場の選び方が変わってきます。
自分にとっての“幸せの定義”を見直す良い機会になります。

3. 心と見た目、両面のリセットを

外見と内面の両方に気を配ることで、「新しい自分で再スタート」できます。

• 新しい服を買ってみる

• 髪型を変えてみる

• 趣味を始めてみる

• 自己肯定感を高める習慣をつける

人は“変化を感じられると前向きになれる”もの。
小さなことで良いので、「私は変わってきている」と感じられるようにしていきましょう。

4. 出会いの場を変える

過去の恋愛と同じような出会い方・恋愛の進め方では、また似たような問題が起きてしまう可能性があります。

✅ マッチングアプリで傷ついた → サポートのある婚活サービスへ
✅ 自然な出会いにこだわっていた → 身元のはっきりした出会いへ
✅ 焦って付き合っていた → 価値観重視で丁寧に進める

「どう出会うか」は「どんな相手と出会うか」に直結します。
違う出会いの選択をすることで、恋愛の質も大きく変わります。

実際に、「元恋人への未練を乗り越え、婚活を通じて新しい幸せを見つけた」方がいます。

その中から、特に多くの読者が共感されたエピソードをご紹介します。

■ 30代女性Aさん：7年付き合った元彼を忘れられなかった…

彼とは大学からの付き合いで、7年間一緒にいました。
別れたのは、結婚に踏み切れない彼と私の将来の温度差でした。
別れても、ずっと彼のSNSを見てしまったり、「私が悪かったのかも」と責めていました。

Aさんは、ななほし結婚相談所の無料カウンセリングで、まず気持ちの整理から始めました。
活動をすぐにスタートせず、数カ月は定期的に面談だけを重ね、自分の心と向き合う時間に。

不思議なんですが、「他にも素敵な人はいる」と頭では思っても、心が動かなかったんです。
でも、カウンセラーさんに“元彼と違う幸せの形”を言語化してもらえて、やっと動けました。

最終的には、誠実で家庭的な男性とお見合いで出会い、半年後に成婚。

「あの別れは、自分がちゃんと幸せになるために必要だったんだ」って思えるようになりました。
今は、未練ではなく、“ありがとう”の気持ちになれています。

このように、未練がある状態からでも、自分と丁寧に向き合い、次の一歩を踏み出すことで、未来は大きく変わります。

第6章：未練は“悪”ではない。未来へ進むための通過点

「まだ未練がある自分なんて、ダメだ」
「早く忘れなきゃ、前に進めない」

そうやって、自分を責めていませんか？

でも、忘れないということは、それだけ本気で向き合った証でもあります。
そして、“本気の恋”をしたあなたは、きっとこれからも誰かと本気で向き合える人です。

未練＝失敗ではない。それは“感情の余韻”

誰かを好きになって、信じて、一緒にいた時間があった。
それを終わらせることは、簡単ではありません。

でもそれは、“失敗”ではないんです。

むしろ、その恋を通じてあなたが感じた喜び・学び・痛みは、
これからの人生を豊かにするための“糧”になります。

恋の終わりは、愛の始まりかもしれない

あなたの心は、まだあたたかいままです。
未練があるということは、それだけ「人を大切にしたい」と思える人だという証です。

だからこそ、あなたにはもっと大切にしてくれる人と出会う価値がある。

終わった恋にしがみつく必要はありません。
その手をゆっくり離して、「また誰かと手をつなぐ日」を信じてみてください。

最後に：ななほし結婚相談所からのメッセージ

私たちは、ただ“結婚をゴール”とするのではなく、
「本当に幸せな関係」を築くことを何よりも大切にしています。

もしあなたが今、
「過去にとらわれて前に進めない」
「誰かに話を聞いてほしい」
「これからどうすればいいかわからない」

そう感じているなら、どうか一度ご相談ください。
無料カウンセリングでは、恋愛や結婚に限らず、あなたの心の状態や今後の希望について、丁寧にヒアリングさせていただきます。

焦らなくて大丈夫です。
あなたのペースで、あなたらしい人生を歩めるように、心からサポートいたします。