【執筆者】ななほし結婚相談所　代表　柳原 直弥

「夫が他の女性と…？」
「浮気の事実はないけれど、違和感が消えない」

“サレ妻”という言葉をご存じでしょうか。配偶者に浮気や不倫をされた妻を指す俗語であり、深い心の傷をもたらすテーマです。

この記事では、サレ妻という立場がどういう意味を持つかを整理しつつ、被害に遭わないための備え・見極め方・法的手段・心理ケアまで、結婚相談所での視点も交えて総合的に解説します。

浮気疑惑で心を乱される日々を抜け出し、安心できる関係を築くためのヒントを、一緒に探していきましょう。

「サレ妻」は、「される妻」すなわち配偶者に浮気される妻を意味する俗語です。

法律上の用語ではありませんが、実際の不倫被害の感情や現実を象徴する言葉として広く用いられています。

• 配偶者に他の異性関係を持たれた経験を指す

• 主に結婚後、夫の行動に失望・裏切りを感じた妻側が使う表現

• 時には「被害者」意識を伴う語であり、語られ方には重みも痛みも含まれる

サレ妻の立場を理解するためには、「配偶者の不誠実な行為によって心・生活に被害が及ぶ関係性」を含意していると捉えると良いでしょう。

サレ妻になる可能性を下げるためには、浮気する側（シタ夫）の傾向を知っておくことが大切です。以下は、浮気しやすい男性に見られやすい特徴と行動例です：

• 秘密主義で、プライベートを曖昧にする態度がある

• 社交的で魅力的、複数の出会いを求めやすい

• 相手と深い話を避け、表面的な関係を好む

• スリル欲・刺激欲を持ち、日常にマンネリを感じやすい

• 言い訳・隠蔽が得意で、不都合な真実を覆い隠す力が強い

• 責任回避や自己中心性が根底にある

• 感情表現が激しく、アルコールやストレス環境で行動がぶれることがある

ただし、これらは「可能性の傾向」であり、これらの特徴があれば必ず浮気するわけではありません。しかし、違和感を感じたときのチェックリストとしては有効です。

サレ妻という立場を知るうえで、法的な枠組みや救済制度を理解しておくことは重要です。ただし、法律は証拠や状況次第で結果が変わるため、あくまで一般的な知識として押さえておきましょう。

不貞行為の法的位置づけと慰謝料請求

• 夫婦間で配偶者以外と性的関係を持つ行為は、不法行為として慰謝料請求が可能な場合があります

• 心理的苦痛を与えたとして、慰謝料を請求できるケースが法律で認められることがあります

• ただし、請求を認められるためには、肉体関係の証拠・裏切り行為と婚姻関係への損害などが示せる必要があります

• 慰謝料請求には時効があり、多くのところでは「不貞行為を知った時から3年以内」での請求が基本ラインとされます

注意点と限界

• 単なる疑惑やメール・ラインだけでは不貞として認められないことがある

• 被告（夫・不倫相手）が支払能力を持たない可能性もある

• 和解によって請求権を放棄するケースも多く、結果が得られないこともある

• 裁判になったとき、証拠力・証言の整合性・過去の行動パターンなどが問われる

法的知識は“武器”にも“重荷”にもなり得ます。被疑感を感じたら、弁護士や相談窓口に早めに相談することが重要です。

法的な救済と並行して、自分自身を守り・癒すための心理的アプローチも非常に重要です。

認知行動療法による思考の見直し

浮気疑念に陥るループ思考（「あいつは怪しい」「見てしまおう」）を止めるには、思考パターンを客観的に見直す訓練が役立ちます。自分の頭の中で起こっている「仮説→疑念→証拠探し」という流れを自覚し、より中立的な仮説に置き換えてみることが、心の安定に繋がります。

感情の受容・マインドフルネス的アプローチ

疑念・不安・怒りという感情を抑え込まず、受け止める手法も心理療法で扱われます。感情を無理に消そうとするのではなく、「今こう感じている」という事実をそのまま認め、そのうえでどう行動するかを選べる自分を育てます。

カップルセラピー・信頼再構築

パートナーとの関係に亀裂を感じている場合、第三者を交えた対話セッション（カップルセラピー）は有効です。お互いの誤解を整理し、信頼を回復するプロセスをサポートしてもらうことで、未来に向けた土台を築くことができます。

自己肯定感・アイデンティティ強化

浮気疑念と戦う際、自分自身の価値を信じられないことが根底にある場合があります。心理療法では、自己肯定感を育てるトレーニングや、人生の他領域で達成感を得る取り組みを通じて”自分の人生を生きる”感覚を取り戻すことが重視されます。

なぜ結婚相談所では、不倫行為をされる割合が一般的に低いと言われるのか。その理由と裏側を整理しておきましょう。

入会時のフィルタリング・審査制度

多くの結婚相談所では、入会前に本人証明証・独身証明書・収入証明などの提出を求め、それによって「責任ある会員かどうか」のふるい分けが行われます。これによって、軽い気持ちや無責任な人物がそもそも登録をためらう環境になります。

活動報告・定期面談・フォロー制度

相談所では、定期的な面談や進捗報告を通じて、会員のメンタル・行動状態を把握する体制を持っているところが多いです。異変や違和感がある場合、早期に対応や相談を受けられる仕組みが働きます。

厳格な交際段階の管理とルール

多くの相談所では、仮交際・真剣交際といった段階分けや、同時交際の制限・報告義務などのルールを設けています。これにより、不倫や関係の混乱が起こりにくい構造が作られています。

経済的投資と真剣度

相談所は費用がかかります。入会金・月会費・成婚料などの投資が必要。そのため、費用をかけても本気で結婚を目指す人が集まりやすく、「遊び・浮気目的」の割合が相対的に低くなる傾向があります。

相手紹介の質とマッチング精度

相談所のカウンセラーは、会員の価値観・希望条件・性格特性を分析し、相性の高いお相手を紹介します。このマッチング精度が高いほど、無駄なすれ違いや不一致が減り、不倫リスクも抑えられる側面があります。

結びに：知ること、備えることがあなたの安心の礎

「サレ妻」にならないためには、待つだけでは足りません。

• 浮気に陥りやすい傾向を知ること

• 法律的な選択肢を理解しておくこと

• 心のケア・思考の整理を行うこと

• 信頼できる関係を育てるアプローチを実践すること

これらを、婚活や結婚生活の中で少しずつ取り入れていくことが、
あなたが安心して未来を選べる基盤になります。

第6章：サレ妻にならないための具体的アクションガイド

これまで、サレ妻とは何か、シタ夫の特徴、法的・心理的な対策、そして結婚相談所で浮気リスクが低い理由について見てきました。

では、今これを読んでいるあなたが、実際にサレ妻にならないためにどんな行動をとればいいのか？
ここでは、結婚前後を問わず、今日からできる5つの実践ステップをご紹介します。

ステップ①：自分軸を持つこと

浮気や裏切りに振り回される人の多くが、「自分の価値を他人に委ねている」状態にあります。

まずは、他人の言動や気持ちに左右されるのではなく、
「自分はどうしたいか」「どうされたいか」を明確にしましょう。

💡おすすめ行動：

• 自分の理想の結婚生活・価値観を紙に書き出してみる

• 相手に依存しすぎていないか、心の距離を見直す

• 「私が幸せであるために、どんな関係が必要か？」を考える

ステップ②：相手の行動に“違和感”を放置しない

浮気は「ある日突然バレる」わけではありません。
その前に、必ず“ん？”という違和感が訪れます。

この違和感を、「気のせい」で終わらせないこと。
無理に疑う必要はありませんが、きちんと対話・確認をする姿勢が、関係を健全に保つ第一歩です。

💡おすすめ行動：

• 疑問があるときは、「私は〇〇と感じたんだけど、どう思う？」と伝える

• 日常的に、お互いの小さなことを話し合える関係を築く

• “怪しい”ではなく、“知りたい”という姿勢で接する

ステップ③：恋愛・結婚に「下調べ」も必要と考える

例えば、家を買うときは徹底的に調べますよね？
なぜなら、「失敗したら大きな損失になる」とわかっているから。

結婚は、それ以上に人生の土台を左右する決断です。
相手選びや婚活も、直感やノリだけでなく、「理性」も使いながら冷静に判断していきましょう。

💡おすすめ行動：

• 結婚前には、相手の家族構成・金銭感覚・価値観を共有しておく

• 交際中から、「何を大事にしている人か？」に注目する

• 不安な部分は、第三者（相談所や専門家）に相談してみる

ステップ④：婚活の場選びを慎重に

「どこで出会うか？」は、「どんな人と出会うか？」に直結します。

結婚相談所では、身元確認や活動履歴の管理がある分、不誠実な行動がしにくい環境になっています。
だからこそ、“遊び目的”が入り込みにくく、「浮気リスク」が圧倒的に少ないのです。

💡おすすめ行動：

• 自分の婚活スタイル（スピード・条件・関係性）を明確にする

• 相談所、アプリ、パーティー、サポート型の違いを把握して選ぶ

• 本気で結婚したいなら、結婚相談所の無料カウンセリングを受ける

ステップ⑤：信頼関係を育て続ける努力を怠らない

浮気は、「愛が冷めたから」ではなく、「信頼が弱くなったから」起こることが多いです。
恋愛も結婚も、“育てるもの”。

小さな思いやり、小さな確認、小さな感謝が、大きな裏切りの芽を摘むことにつながります。

💡おすすめ行動：

• 「ありがとう」を習慣にする

• 不満は溜め込まず、小出しに伝える

• 月に1回、ゆっくり2人で話せる時間を作る（デート・散歩でもOK）

最後に：安心できる関係を手に入れるために

「サレ妻になりたくない」
その思いは、決して被害妄想でも、心配性でもありません。

むしろ、「幸せでありたい」と願う、ごく自然な感情です。

大切なのは、“疑う”ことではなく、“備える”こと。
そして、“疑われない”ための努力でもなく、“信じ合える関係を育てる”ための選択です。

あなたが幸せになるために、今、何ができるか。
一歩ずつ、無理なく行動してみましょう。